概要

多くの場合、オシロスコープのユーザーは、多数の高速パルスをすばやく連続してキャプチャする必要がある場合や、逆に、長時間にわたって分離された少数のイベントをキャプチャする必要がある場合があります。 どちらのシナリオも、一般的なオシロスコープの取得モードでは難しい場合があります。 HDO4000 および HDO6000 高解像度オシロスコープに搭載されている標準の取得モードであるシーケンス モードを使用すると、イベント間の間隔を無視して、長い時間間隔で発生する複雑なイベント シーケンスの詳細をキャプチャできます。

シーケンスモードの呼び出し

このデモでは、チャネル 1 の入力信号はエコー測距システムからのものです。 送信パルスの後に反射パルスが続き、その位置と振幅は距離によって変化します。 測定は 10 kHz (100 µs) のレートで繰り返されます。 オシロスコープの初期設定を図 1 に示します。

図1:

これは、HDO オシロスコープの Aux 出力からチャンネル 1 に波形を出力する初期設定です。

タイムベース ディスクリプタ ボックスをタップするか、タイムベース プルダウン メニューを開いて Horizo​​ntal Setup をクリックすると、Sequence Mode にアクセスできます。 [タイムベース] タブで、[サンプリング モード] の下の [シーケンス] を選択します。 これにより、[タイムベース] ダイアログ ボックスに [シーケンス] というラベルの付いた新しいタブが作成されます。

図2:

Timebase タブで Sequence Mode オプションを呼び出すと、画面の下部にコントロール ダイアログが表示されます。

Sequence タブの左側にある最初のセクションは、Acquisition Settings です。 [Number of Segments] ボタンを 10,000 回タッチすると、ダイアログ ボックスが表示され、オシロスコープがシーケンス モードで行う取得 (またはセグメント) の数を設定できます。 これは、HDO4000 では最小 65,000 から最大 6000、HDO10 では の範囲です。 デフォルトの数値は です。入力された数値に関係なく、オシロスコープはその数値に達するか、タイムアウト (次に説明) に達するか、ユーザーがフロント パネルの停止ボタンを押すまで、データを収集します。 Acquisition Settings セクションの隣には Sequence Timeout セクションがあります。 ここで、ユーザーは、事前に設定された時間がトリガー イベントなしで経過した場合に、オシロスコープにデータの取得を停止するように指示することができます。

HDO4000 を使用する場合、セグメントは隣接するディスプレイを使用して表示され、各セグメントは前のセグメントの隣に表示されます。 多くのセグメントを長時間キャプチャする場合は、ズーム機能を使用して個々のセグメントを表示できます。 HDO6000 は、さまざまなセグメント表示技術を提供します。 [表示設定] セクションには、隣接、オーバーレイ、ウォーターフォール、パースペクティブ、およびモザイクを含むすべての表示モードがあります。 図 2 に示すように、隣接モードがデフォルトです。別のオプションであるパー​​スペクティブ モードを図 3 に示します。

図3:

表示モード設定は、シーケンス モードで取得されたメモリ セグメントを表示するさまざまな方法を提供します。 表示は透視表示モードです。 その他のオプションには、隣接 (デフォルト モード)、オーバーレイ、ウォーターフォール、モザイクなどがあります。

詳細情報の表示

また、Sequence タブの Display Settings セクションには、Show Sequence Trigger Times のオプションがあります。 このボタンをタップすると、図 4 に示すまったく新しい [Trigger Times] ダイアログ ボックスが表示されます。

図4:

図 4: [Show Sequence Trigger Times] ボタンをタップすると、このダイアログ ボックスが開きます

Time セクションの最初の列はセグメント番号で、その後に絶対タイムスタンプ (1 秒の分解能) が続きます。 1 番目の列はセグメント # からの時間を示し、 番目の列はセグメント間の時間を示します (どちらもナノ秒単位)。

図 5 に示すように、フロント パネルのズーム ボタンを押すか、タッチ スクリーンを使用して、各セグメントを個別に表示することも、セグメントのグループとして表示することもできます。水平遅延ノブを使用すると、セグメントをスクロールできます。 [ズーム] ダイアログ ボックスでは、比較のために複数のセグメントのズーム ビューを設定できます。

図5:

比較のために複数のセグメントをズームできます

まとめ

HDO4000 および HDO6000 にあるシーケンス モード取得モードは、機器の取得メモリを最大限に活用する高速トリガー モードです。 メモリ セグメントごとに つの取得が保存されるため、シーケンス モードではトリガー イベント間のデッド タイムが最小限に抑えられ、多くの高速パルスをすばやく連続して取得できます。